医療法人社団 中津胃腸病院

外科・消化器外科

外科・消化器外科

当院では、胃、腸などの消化管に限らず肝胆膵などの腹部を中心とした消化器系の病気すべてを診療しています。 がんなどの悪性疾患の手術はもちろん、胆石、胆のう炎、ヘルニアなどの腹腔鏡下手術を行っています。また、急性虫垂炎や消化管穿孔・腹膜炎については、的確な診断と迅速な手術を行える体制を整えています。
根治が得られなかったがんに対しては、化学療法、緩和的治療まで当院で切れ目なく治療を行うことができます。
地域の皆さまが健康で安心して生活できるためには、病気になったときに自らが生活する地域で専門的な治療ができ、かつ長期にわたって継続的に治療を受けることができる病院があることが重要であると考えています。患者さまとご家族の皆さまに、より安心して治療を受けていただける体制を整えています。

このような症状はご相談ください

  • 胸やけや胃の痛み
  • 食欲低下
  • 発熱
  • 血便
  • おなかの痛み
  • 吐き気や嘔吐
  • 全身の倦怠感
  • 下痢や便秘
  • 右肩や背中の痛み
  • 体重減少
  • 胸やけや胃の痛み
  • 胸やけや胃の痛み
早期発見・治療につながるよう専門的な検査・検診をお勧めします

がん(胃・大腸・肝臓など)

がん(胃・大腸・肝臓など)
日本では、2人に1人は生涯のうちにがんにかかり、3人に1人はがんで亡くなるといわれています。
がんは、すべての人にとって身近な病気です。
がんの部位別死亡率をみると、消化器疾患である大腸がん、胃がんが男女ともに上位を占めています。また、肝臓は沈黙の臓器といわれ、脂肪肝や慢性肝炎の自覚症状は軽いですが、肝炎が数年から数十年続くと肝硬変へと進み、さらには肝臓がんへ進展する可能性があるといわれています。がんは早期段階では自覚症状がほとんどなく、知らないうちにがんが進行してしまうことがあるため、早期発見、早期治療が大切です。
治療には手術・内視鏡治療・抗がん剤治療(化学療法)・緩和治療があり、全身状態やがんの進行度を鑑みて選択されます。

胆石症・胆のう炎

胆石症・胆のう炎
胆石症は、胆汁の成分が固まって石ができる病気です。胆石ができる場所は胆のうが一番多く、胆のう結石といいます。
主に脂質の摂りすぎや、胆のうや総胆管が細菌に感染することがあげられます。女性、肥満、中高年に多いとされていますが、糖尿病の方、血中コレステロール値の高い方なども注意が必要です。
体内に胆石があっても特に症状がなければ、基本的に治療は行わず経過を観察します。食後、胆汁が胆のうから出るときに、胆石も一緒に移動し、胆管に引っかかった場合、右側の肋骨辺りやみぞおちの痛みがあり、右肩や背中に痛みが広がったり、吐き気や嘔吐を伴うことも多くあります。症状がある場合は、患者さまの状態に合わせて薬物治療や超音波による破砕治療、腹腔鏡による手術などが行われます。
胆のう炎は、胆石症や細菌感染などが原因で起こる胆のうの炎症です。急性胆のう炎、慢性胆のう炎、無石胆のう炎などさまざまな種類があります。急性の場合は腹腔鏡などによる摘出手術が必要になります。

急性虫垂炎

急性虫垂炎
急性虫垂炎とは、虫垂の内部に細菌が感染して炎症を起こした状態で、いわゆる「盲腸」という表現でよく知られています。
もっとも多く発症するのが10~20歳代ですが、幼児や高齢者で発症される方もいます。症状は、胃やおへそ周辺の痛みから始まり、時間とともに右下の腹痛へと移ります。吐き気や下痢もあります。放っておくと腹膜炎などを起こし、おなか全体の強い痛みが生じます。37~38度の発熱と白血球が増加します。
症状が軽い場合は、抗生物質により治療し、経過観察します。入院のうえ食事を控え、水分と栄養は点滴により投与します。
内科的治療によって回復しない場合や、虫垂の周囲に膿のたまった状態、穿孔をきたした状態であれば緊急手術となります。現在ではほとんどの急性虫垂炎に対して腹腔鏡手術で施行していますが、状態によっては開腹手術に移行することもあります。

鼠径ヘルニア

鼠径ヘルニア
ある臓器が体の弱い部分やすきまから他の部位へ出てくる状態をヘルニアといいます。体のいろいろな部分で起こりますが、足の付け根付近で起こる鼠径ヘルニアは小腸が出てくるため、「脱腸」と呼ばれています。
お腹に力を入れた時や立ち上がった時に、足の付け根にやわらかいふくらみが出てきます。ふくらみは、手で押さえたり、体を横にしたりするとひっこめることができる段階では、強い痛みなどの特別な症状はありません。とび出したまま戻らない状態を嵌頓(かんとん)状態といい、緊急手術が必要になります。
鼠径ヘルニアは薬で治すことはできず、基本的には手術が必要です。現在主流となっているのは、ゆるんですき間ができた部分に、人工補強材を入れ、とび出してこないようにする方法です。この方法はヘルニアの再発が起こりにくく、また、手術後の痛みなどが少なく、早く元の生活に戻ることができる特徴があります。

ヘルニア状態

手術・治療

当院では、従来行われてきた開腹手術以外にも、以下のような治療を導入し、実施しています。

内視鏡治療

小型カメラと切除器具がついた内視鏡を用いて、画像を見ながら、消化管の内側からがんを切除する治療法です。早期がんが対象となります。

腹腔鏡下手術

現在、大腸がんや胃がん・胆のう疾患(胆石・ポリープなど)・虫垂炎などは、腹腔鏡下手術によって腹部を大きく切開することなく治療が可能となっています。適応疾患に対しては腹腔鏡手術を積極的に取り入れています。

化学療法(がん薬物療法)

注射や点滴、内服などでがん細胞の分裂、増殖を抑える治療です。根治目的の手術が困難な進行がんや再発がんに対する治療だけでなく、手術後のがん再発の予防のための補助治療としても行います。患者さまの体調や治療のスケジュールなどを考慮して、入院して治療、あるいは可能であれば外来で通院治療を行います。